上の図は、ブックスタートで、絵本が赤ちゃんにプレゼントされるまでのしくみを表したものです。NPOブックスタートはこれを「非営利のしくみ」と呼び、このしくみを通じて、各地で手渡される絵本の候補となる「ブックスタート赤ちゃん絵本」30タイトルを、自治体に提供しています。
2024・2025・2026年度ブックスタート赤ちゃん絵本
出版界の合意による「特別な価格と流通」
「ブックスタート赤ちゃん絵本」は、提供出版社に得失のない「非営利支援価格」で、かつ通常の書籍流通と異なり、出版取次会社や書店を経由せずに、出版社から直接NPOブックスタートに提供されます。そして自治体に非営利価格で提供され、ブックスタート事業で親子に手渡されます。
この「非営利のしくみ」は、日本にブックスタートが紹介された2000年の「子ども読書年」の際に、出版界(出版社・出版取次会社・書店)がこの活動を応援することを確認して行った「ブックスタート・パックの絵本提供のしくみからは直接的な利益を得ない」という合意に基づき、多くの出版関連各社の理解と協力に支えられ、運用されています。
そのためこのしくみには適用範囲があり、NPOブックスタートを通じた「最初のきっかけづくりの機会(=ブックスタート)」で手渡される絵本のみが対象です。それ以外の場合、例えば図書館の蔵書としての絵本や、フォローアップ事業(ブックスタートプラス、セカンドブックなど)で再度手渡される絵本には適用されません。
しくみの活用が事業の普及と充実につながる
NPOブックスタートは、この「非営利のしくみ」によって、絵本などのブックスタート・パックを自治体に提供し、その販売収益により、財政的にも自立した形で組織を運営しています。そして、各種資料の発行や研修会の開催、多言語や障害のある対象者へのサポートなど、さまざまな取り組みを行い、各地のブックスタート事業を支援しています。当NPOの事業内容について詳しくは、こちらをご覧ください。
このように「非営利のしくみ」が活用されることで、自治体の低予算での事業実施・継続が実現し、全国各地のブックスタート事業の普及と充実が支えられています。