NPOブックスタート Bookstart Japan

自治体の方へ

実施・継続に必要なことは?~2024年度全国研修会・パネルディスカッション④

パネルディスカッションの最後に、ブックスタートが実施、継続されるために必要な「キーワード」を、ご登壇の皆さんに挙げていただきました。

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「絵本に反応する自分の赤ちゃんの姿を見てもらう」
NPOブックスタート理事・埼玉県三芳町立図書館 元館長 代田知子さん
「我が子がこんなに絵本を見ると思わなかった!」そんな保護者の驚きが、「絵本を読んであげよう」という意欲につながると思うのです。そんな思いを提供するのが、ブックスタート。絵本を読む意義とか、そういう説明も必要ですが、なにより大事なのは、このことではないかと思っています。

「つなぐ」
千葉県鎌ケ谷市健康増進課 母子保健係長 角田まゆみさん
ブックスタートでは、赤ちゃんと絵本がつながる。その絵本によって、赤ちゃんとお母さんがつながる。ボランティアさんと親子がつながる。さらには、ボランティアさんと行政、行政の間でも様々な部署がつながる――。そんなふうに、どんどんつながりの輪が大きくなっていって、子育て支援の輪が市全体に広がっていくように感じています。そうした意味で、「つなぐ」という言葉を選んでみました。

「育」
福岡県筑後市立図書館 館長 一ノ瀬留美さん
保護者、ボランティアさん、行政職員――立場は違っても、赤ちゃんを育む人たちみんなが、ブックスタートに関わることで、育っていく。その結果、地域も育っていく。地域力も上がっていく。そんな風に感じ、「育」としました。ブックスタートは未来への投資でもあると思います。

「人生100年時代」
北海道中頓別町 町長 小林生吉さん
これからの子ども達は、100歳を超えて生きていく。その視点から、私たち大人に何ができるか、何をしてあげたいか――。そんなことを考えながら、地域づくり、まちづくり、子育て支援を考えていくことが大事ではないでしょうか。
子ども達が絵本や本に出合える環境は、とても大事です。そして、ブックスタートでは親子の関係性はもちろんですが、地域の人とのつながり も大事です。 赤ちゃん達が、地域の人たちに出会い、関わってもらい、大切に育んでもらう――。そうした関係性が育まれるスタートでもあります。そうした視点をもって、この事業の意義を捉えていくということを大切に考えていきたいです。

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ご登壇の皆さんの信念に基づく言葉に、本研修会にご参加・ご視聴された方々から「まだまだやれることがたくさんあると感じました」「強く背中を押して頂きました」との声が数多く届きました。ブックスタート事業の「本質」は何か――。それが見えてくるような時間になりました。

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[開催報告]2024年度ブックスタート全国研修会
「時間がない?」~2024年度全国研修会・パネルディスカッション①
「人がいない?」~2024年度全国研修会・パネルディスカッション② 
「お金がない?」~2024年度全国研修会・パネルディスカッション③
実施・継続に必要なことは?~2024年度全国研修会・パネルディスカッション④