コロナ禍でも8割超の自治体が、赤ちゃんに絵本をプレゼント
誕生した赤ちゃんにお祝いを贈る自治体の中には、そのプレゼントの一つとして絵本を手渡しているところがあります。
当 NPO では、2020年度に引き続き、自治体が実施する「赤ちゃんへの絵本贈呈事業」について全国調査を行いました。
その結果、コロナ禍でも全国の81.3%にあたる1,416市区町村で、赤ちゃんへの絵本贈呈事業が実施されていることが分かりました。中には、「コロナ禍だからこそ、より保護者を支援していく必要性がある」と新たに事業を開始した自治体もありました。
一方、感染症拡大防止のため、贈呈時に行っていた読みきかせができなくなったり、ボランティアの参加が難しくなるなど、事業実施に大きな影響が出ていることも明らかになりました。
■ 調査概要
内容
自治体在住の赤ちゃん(0~1歳児)全員を対象に、絵本を贈呈する事業の実施状況※ 読みきかせの「体験」と「絵本」をセットにして贈呈するブックスタート事業のほか、絵本贈呈のみを行う事業についても調査。
対象
全国の自治体(1,741市区町村)※区は東京23特別区
方法
自記式質問紙調査
① 当NPOを通じてブックスタートを実施している自治体(1,092市区町村)「実施状況確認シート」
② ①以外の自治体(649市区町村)「赤ちゃんへの絵本贈呈事業」に関する全国調査質問票
時期
2022年2~3月
回収数
1,537市区町村(88.3%)
■ 結果① 実施状況
・ 全国の81.3%にあたる1,416市区町村が、赤ちゃんへの絵本贈呈事業を実施。(2020年度調査では、78.6%にあたる1,368市区町村が実施と回答)
■ 結果② 実施方法
・主管部署は、図書館・図書室および生涯学習課・社会教育課が6割以上を占めるが、母子保健担当課、子育て支援担当課、社会福祉協議会などが主管となる自治体もある。
・ 対象月齢は4か月までが最も多く、45.5%。
■ 結果③ コロナ禍による影響
・ 実施方法に影響がなかった自治体は25.1%。残り7割超の自治体は影響を受けた。
・読みきかせが年度内全期間、または一時期できなくなった自治体が多かった。
多くの自治体が、絵本を介して赤ちゃんの健やかな成長を応援しています。
実施している自治体や都道府県ごとの状況については、全国の実施状況をご覧ください。