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[沖縄県糸満市]「セカンドブック」実施に向けて研修会を開催

2011年より3~5か月児健診で、ブックスタートを行っている沖縄県糸満市。開始から10余年が経過し、事業は好評です。しかしながら、すべての家庭に絵本のひとときが浸透したかというと、まだそうとは言い切れません。ブックスタートにとどまらず、子どもの成長にあわせた継続的なサポートが求められています。
そうした声をもとに、2021年7月に策定された「第3次糸満市子どもの読書活動推進計画」には、2024年度を目安に、ブックスタート後、もう一度絵本をプレゼントする「セカンドブック事業」と、図書館での「赤ちゃんタイム」を開始する旨が記載されました。現在、市では情報収集や体制づくりに励んでいます。その第一歩として2023年1月13日、勉強会が開催されました。

「ブックスタートのはぐぐむもの~そして、フォローアップ事業へ~」
講師:代田知子さん(日本子どもの本研究会会長、埼玉県三芳町立図書館元館長)

2歳半から8歳くらいの子は、お話の世界に自然に入り込んで、絵本を大いに楽しみます。「読みきかせの黄金期」ともいえるこの時期にこそ、たくさんの絵本を読んであげたいですね。本選びも大事です。共感を呼ぶ題材、生き生きとした絵。そして分かりやすく、主人公が魅力的で「それから?それから?」と次のページが聞きたくなるようなものがいいと思います。
「うちの子はじっとしていないから、絵本は無理」と思う保護者もいるかもしれません。そうした方にも改めて「おうちでの絵本の時間を応援しますよ!」と伝えること 。それが「フォローアップ」を考える上で、大事なことではないかと思います。

こんな質問も…

「セカンドブックは、いつやるのがベストでしょうか?」

代田さん:三芳町では、参加率の高さを考慮して、2歳児の歯科健診とあわせてやっていますが、健診などの機会設定は自治体によって異なるので、それらを考慮して判断する必要があるように思います。赤ちゃん絵本とタイプの違う、少しストーリーがある絵本を手渡したいと考えるのなら、2歳くらいがいいのかもしれませんね。でも、同じ絵本でも、年齢で違う楽しみ方ができるので、そのあたりは皆さんがどのように考えるかではないでしょうか。ちなみに、三芳町では小学入学時には子ども達に「ブックリスト」をプレゼントしています。リストにある本は全学校の図書室に配置してあり、子ども達が手に取りやすい環境を整えています。
※埼玉県三芳町の取り組みについて詳しくはこちら
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NPOブックスタートからも、各地におけるフォローアップの取り組みを紹介。夕方遅くに開催された勉強会でしたが、皆さん熱心にメモを取っていらっしゃいました。今後、市の状況をふまえた最善の方法を皆さんで模索していくそうです。
余談ですが…糸満市では、皆さんが苗字ではなく下の名前で互いを呼び合っていました。その理由は、同じ苗字が多いので、混乱を避けるため(!)とのことでしたが、そこには、互いを尊重し合う、あたたかな感覚があるように感じました。

ニュースレター 80号 (2023春)では、糸満市の取り組みを紹介予定です!

糸満市でお会いした皆さんと